投稿

7月, 2019の投稿を表示しています

重力/Note公演「Love Junkies」に翻訳で参加

イメージ
重力/Noteの公演「Love Junkies」に工藤 順が翻訳で参加しています。 原作は、アルフォンソ・リンギス(Alphonso Lingis)の『信頼』(Trust)の中の掌篇「Love Junkies」です。 仙台・北九州・盛岡をめぐる公演。ぜひお立ち寄りください。 劇場限定パンフレットも販売中です(80部限定版¥500、簡易版¥400)。 * パンフレット(限定版)より序(工藤 順) このテクストは、アメリカの旅する哲学者、アルフォンソ・リンギスが書いたテクスト「Love Junkies(ラヴ・ジャンキーズ)」を、重力/Noteの公演のために訳し下ろしたものです。基にしたテクストは、リンギスの“Trust” (U. of Minn. Pr., 2004)に所収の版ですが、Performance Research誌(9(4), 2004)に所収のテクストも参照しています。既訳には『信頼』(岩本正恵訳、青土社、2006)所収のものがあります。  テクストを一読したときに感じたのは、異様な“若さ”でした。リンギスは1933年生まれですから、このテクストを執筆したのは彼が73歳(!)のとき、ということになります。「年相応」などという言葉を吹き飛ばしてしまうような、鮮烈なテクスト。翻訳もその若さに追いつくべく、何度も音読しながら、改訂を重ねました。また、公演を前提とした翻訳でしたので、演出家や俳優からフィードバックをもらいながら、「1度で意味が伝わるか」ということを意識して公演まで何度も改訂を重ねたのも、また得がたい経験でした。  雑誌に掲載された版は、テクストのなまなましさの点で、単行本版にまさります。今回はたまたま雑誌版から先に翻訳し、のちに単行本版と突きあわせて翻訳を行いました。単行本版のテクストにあわせていく作業のなかで泣く泣く切り捨てた、輝くようなテクストもありました。  「LGBT」や「ホモセクシュアル」という言葉をいちど脇において、ひとがただひたすらに「ひと」でしかないような、無条件で絶対的な愛の経験に身をゆだねてほしいと思います。 * ◆ Information ◆ 世界中を旅したり異国に住んで思索することで知られる哲学者アルフォンソ・リンギス 彼が出会ったセクシャルマイノリティの犯罪